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退職ナビゲーター

失業給付金が決定したら

失業給付金には特典と落とし穴があります。失業給付金は、次の再就職のために求職活動に専念したい求職者にとって重要な収入源となります。会社在職中よりは金額は減少しているものの、求職活動を続けてさえいれば一定期間安定した収入が得られるのです。

失業給付金の秘密

失業給付金は、退職後にハローワークで失業認定を受けることで受給資格が与えられます。失業給付金は、期限付きではあるものの長時間の労働を行うことなく、一定の収入を得られるため、再就職希望者にとっては大きな助けとなります。

失業給付金の支給される時期

退職した人にとって、「失業給付金はいつ支給されるのか?」というのが大きな疑問の一つに入るのは間違い事であるといえます。失業給付金は、四週間ごとにある「失業認定日」に振り込まれることになっています。最初の失業認定日は、退職後にハローワークに離職票を提出して失業認定を受けた時になります。この最初の失業認定日の時点では、在職していた会社からの退職日までの給与の払い込みがあるためか、失業給付金は支給されません。

失業給付金とアルバイト

失業給付金は「再就職するための求職活動に専念してもらうための援助金」であるといえますが、「失業給付金だけでは足りないからアルバイトもしたい」という人も少なくないのではないでしょうか。失業給付金が支給されている期間中のアルバイトは、地方によって基準が異なりますが基本的には許可されています。ただし、その内容は非常に限定されています。基本的には「週5日、8時間労働で一年以上の長期に渡る」といった、長時間拘束されるようなアルバイトは就職したものと見なされます。

どのようなアルバイトなら許されるのか?

就職ではないアルバイトとして認められるのは、「週20時間未満、月14日以内」になるものです。一日あたりの労働時間が4時間以上のアルバイトは「就労」、4時間未満ならば「内職」または「手伝い」となります。また、「就労」と認定されたアルバイトを行った日は、「支給される基本手当」に「アルバイト収入から1388円を引いた額」を足したものから「退職前の六ヶ月間の給与の総計を180で割った賃金日額」の80%が減額された額が支給されます。


(例)賃金日額が8000円、基本手当が4800円、アルバイト収入が4500円の場合

{4800+(4500−1388)}−(8000×0.8)=4800+3112−6400=7912−6400=1512円

特定給付日数とは

失業給付金は、失業認定を受けている間中はずっと貰えるわけではありません。退職者の就労年数や退職状況に応じて日数が大きく変化するのです。

一般受給資格者の特定給付日数

一般受給資格者とは、「自己都合退職した、失業給付金の受給資格を持っている退職者」のことを言います。一般受給資格者の場合、
雇用保険の被保険者期間が10年未満の場合90日、10年以上20年未満の場合120日、20年以上の場合150日の間失業給付金を貰うことが出来ます。しかし、一般受給資格者の場合、最初の失業認定日から三ヶ月に渡る給付制限を受けることになっています。

特定受給資格者の特定給付日数

特定受給資格者というのは、「会社都合退職や解雇などによって退職せざるを得なくなった失業給付金の受給資格を持つ退職者」のことです。状況が差し迫っているので、給付制限期間無く失業給付金を受給できます。特定受給資格者の場合、離職時の年齢によって特定給付日数が変化します。
●30歳未満の場合、「被保険者期間が5年未満の場合90日、5年以上10年未満の場合120日、10年以上20年未満の場合180日」になります。
●30歳以上35歳未満の場合「被保険者期間が5年未満の場合は90日、5年以上10年未満の場合180日、10年以上20年未満の場合210日、20年以上の場合は240日」になります。
●35歳以上45歳未満の場合「被保険者期間が5年未満の場合90日、5年以上10年未満の場合は180日、10年以上20年未満の場合は240日、20年以上の場合は270日」になります。
●45歳以上60歳未満の場合「被保険者期間が1年未満の場合90日、1年以上5年未満の場合180日、5年以上10年未満の場合240日、10年以上20年未満の場合270日、20年以上の場合330日」になります。
●60歳以上65歳未満の場合「被保険者期間が1年未満の場合90日、1年以上5年未満の場合150日、5年以上10年未満の場合180日、10年以上20年未満の場合210日、20年以上の場合240日」になります。

就職困難な受給資格者の特定給付日数

「就職困難な受給資格者」というのは、障害者や高齢者などの就職の受け皿が小さく少ない受給資格者を指します。就職困難な受給資格者の場合、
45歳未満で被保険者期間が1年未満の場合150日、一年以上の場合300日で、
45歳以上65歳未満の場合は被保険者期間が1年未満で150日、1年以上で360日と一般受給資格者や特定受給資格者よりも長い期間失業給付金が支給されます。

失業給付金の不正受給

失業給付金は、職を探すための援助となるお金です。しかし、失業者の中には「楽してズルして失業給付金だけは総取り」を企む不届き者がいます。こうした不正な手段で失業給付金を受給することを「不正受給」といいます。発覚した失業給付金の不正受給は1996年度から2005年度までの10年間の間に約9万5000件にのぼり、被害総額は180億円以上にもなっています。

不正受給への罰則

失業給付金の不正受給が発覚すると、直ちに雇用保険の監督省である厚生労働省によって失業給付金の給付が差し止められ、「不正受給で得た失業給付金全額」の返納に加えて「不正受給した失業給付金の総額の二倍」を罰金として収めなければならなくなります。通称「三倍返し」といわれるこの措置は、法律で定められている罰則なので無視することは不可能です。雇用保険を担当する厚生労働省側には、不正受給者の資産の差し押さえをする権利が与えられているからです。また、不正受給の手口が悪質であった場合、詐欺罪による逮捕も充分にありえます。

不正受給になる行為とは

悪質な不正受給の例には「雇用と解雇を偽装して行い、失業者に成りすまして受給を受ける」という大掛かりな手口を使ったものもありますが、大抵の場合は「失業認定の際に申告事項を申告しない」という手口に集約されます。たとえば、「失業給付金の受給期間中のアルバイトを申告しない」「就職した日をずらして申告する」「アルバイトを内職と過少申告する」といった手段を用いて、一日か二日の手当を不正受給する人もいます。また、「一族会社の役員に就任したことを黙っている」とか「自営業を始めたことを黙っている」といった手法を取る人も中にはいます。

不正受給はどこから発覚するか

過去10年間で約9万5000件ということは、一年間に約1万件は不正受給が発覚していることになります。つまり、一日あたり25人以上の不正受給者が出ている計算になります。彼らの不正受給が明らかになるのは、どういった理由からなのでしょうか?

コンピューター処理によって

近年の役所の電算化によって、仕事の能率化が進んだと同時に悪事の発覚が早くなったといえます。雇用保険もその例外ではなく、電算処理によって検索をかければ誰が失業給付を受けているかはすぐに分かります。また、雇用保険は一人に付き一つの終身認識番号が振り分けられているので、「再就職したことを申告しない」「雇用保険が付くアルバイトを始める」といった手口はすぐにバレてしまうのです。

立ち入り調査によって

ハローワークなどでは、企業への立ち入り調査を行うことがあります。現在は国からの助成金を受けている企業が多く、適正に運営されているかを調査する必要があるからなのです。その過程で、会社ぐるみで行っていた不正受給などが明らかになるのです。

密告によって

不正受給の発覚理由として最も多いのは密告であるといわれています。密告に繋がる経緯としては、「バイト先の同僚に不正受給を告白された」という不正受給者自身が明らかにするものが目立っています。悪事を行う人の中には自己顕示欲が強く、「賞賛を受けたいから悪事に手を染めた」という人も少なくないのです。また、ハローワークで見かけた人を尾行して不正受給の証拠をつかんで密告する、「不正受給密告マニア」とよばれる人までいるようです。