退職ナビゲーター

決意から退職までの流れ

最近は、「退職すること」に対しての意識的ハードルが年々低くなってきているといえます。終身雇用制が崩壊して以来、欧米的な転職によるキャリアアップ・ステップアップのための考え方が広まった結果ともいえますが、それ以上に不景気によって多くの会社が利益重視に方向転換したことや、派遣社員の導入などの不正規社員を重視する姿勢をとり始めたことが大きいともいえます。

決意から退職までの流れについて

たとえ今「退職する!」と決意しても、簡単に会社を辞められるわけではないし給与や退職金を減額されずにもらえるとは限りません。また、会社によっては退職決定から退職日までの間に新しい仕事を押し付けたり、退職後も仕事に駆り出したりすることもあります。会社の性質や考え方によっては、退職前から退職後まで会社に振り回されることになりかねないのです。

退職を決めた時に考えること

あなたが退職を決意したときに準備すべきは退職願よりも、「退職の理由」であるといえます。書面上では「一身上の都合」でもいいのですが、直接顔を合わせる相手である直属の上司は、間違いなく「あなたが退職を決意するに至った理由」を根掘り葉掘り聞いてきます。「病気療養」や「家族を介護しなければならなくなった」などの言い訳を準備する人も多いようですが、実際のところ会社側は「本人の病気」や「家族の介護」を理由にした解雇は出来ないので、誤解されないためにも引き止めることが殆どであるといえます。つまり、「上司が納得できる退職理由」を準備することが退職の際に最初にしなければならない準備であるといえます。また、明確な退職理由を考えることはあなた自身が日頃から何に不満を持っているのか、現在の目標は何なのかを再確認するためにも効果的であるといえます。

上司も納得するように退職理由を考える

大抵の場合、上司は部下が退職することを好みません。なぜなら、部下の管理責任は直属の上司にあります。そして部下が退職を申し出るということは、管理責任のある上司に何らかの原因があると会社の上層部に考えられることになるからです。つまり、あなたが退職を決意した時点で直属の上司は、会社からの評価が下がることになるのです。たとえ、病気や家族の介護が退職理由であっても上司はあなたに対しての引き止めを行ってきます。上司にしてみれば「病気や家族の介護を理由にして部下に退職を強要した」と上層部や同僚に邪推される可能性があるからです。なので、退職の際は「なぜ自分は退職しなければならないのか」を理路整然と説明できるように、上司が責任を負わないように退職理由を考えておくべきでしょう。書類上では「一身上の都合」で押し通せますが、人が直接顔を合わせるとどうしても納得できる答えを聞き出したくなるのです。

退職のための心構えをする

退職願を提出し、直属の上司が納得できる退職理由を説明しても、途中で気が変わって退職を取り消したくなる人も少なからずいると思います。場合によっては上司の慰留に心を動かされて考えを変えることもあるでしょう。退職途中で気が変わるのは、単に「刺激が欲しくて退職しようとしていた」だけなのです。「この会社では本当に自分を必要としていない」と感じていたとしても、上司の情熱を込めた慰留に心が動くかもしれません。退職願を書く前に、「自分はなぜこの会社を辞めなければならないのか」を紙に書き出すなりして、もう一度自分の辞意がどのようなものなのかを確かめておくべきではないでしょうか。

退職の形式の違いから退職を考える

基本的に「退職」といえば、一昔前までは「定年退職」と「自己都合退職」が主流であったといえます。しかし、現在では人員整理による「会社都合退職」もあるため、退職を取り巻く動き自体が大きく変化しているといえます。ここでは「自己都合退職」と「会社都合退職」を通して「退職」を考えていきます。

自己都合退職の場合

自己都合退職の場合、あくまでも「被雇用者自身の都合」で退職するので、退職時期を自由に決めることが出来ます。ボーナスが出る会社であれば、ボーナスを貰った時点で退職を申し出る退職者も少なくないようです。ただし、自己都合退職の場合は会社が忙しい時期に退職を申し出られると、退職願を受理しないようにすることも少なくないようです。酷い時には、さまざまな名目を付けて退職者の残業代を付けなかったり、最後の給料から適当な名目を付けて天引きしたりする会社もあるのです。

会社都合退職の場合

会社都合退職の場合、「どうしても会社が人材整理を行わなければならなくなった」時に起こるものなので、被雇用者の自由にならないという大前提が存在しています。そのため、場合によっては会社都合で退職して、求人が少ない時期に求職活動を行わなければならなくなることもあります。ただ、会社都合退職の場合は雇用保険からの失業給付金が、自己都合退職の人よりも早く貰えるなどのメリットもあります。

自己都合退職と会社都合退職の違い

自己都合退職も、会社都合退職も同じ「退職」に分類されていますが実際はその性質に大きな違いがあります。会社都合退職は、「退職」といわれているものの「解雇」の種類として扱われているのです。そのため、会社都合退職のほうが退職後の給付金などで優遇されているのです。また、行政的には勧奨退職や長時間の残業や休日出勤などが原因による退職も会社都合退職として認定されます。ただ、会社都合退職が発生する可能性は低いので、退職を考える場合はタイムカードや就業日誌などをコピーしておくのも一つの手であるといえます。