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退職ナビゲーター

退職願いと退職届け

退職の決意も固く、退職のための書類を書き上げて直属の上司に提出して、上司のコンセサンスを得てさぁ後始末だ……と思いきや、気が変わって残留することになり上司に平謝り、という状況も少なくないかと思います。しかし、この「退職のための書類」である「退職届」「退職願」には、実は大きな違いがあるのです。この違いを知らなければ、あなたの退職撤回が受け入れられなくなることもあるのです。

退職願と退職届の大きな違い

退職のための手続きを解説しているサイトや書籍でも、「退職届でも退職願でもかまわない」というように、退職届と退職願の違いに触れていないことがしばしば見受けられます。しかし、実際には退職届と退職願には大きな違いがあります。この違いを知らなければ、退職を撤回する際に大変なトラブルに見舞われることも充分ありえるのです。

退職願と退職届の性質の違い

読んで字のごとく退職願は「退職を願い出る書類」であるのに対し、退職届は「退職を届け出る書類」です。つまり、退職願は「○月×日に退職したいと思います」という願書で、退職届は「○月×日に退職いたします」という書類なのです。この性質の違いは言語上のものではなく、正式な書面としてのものです。

退職願いには出来て退職届には出来ないこと

では、この性質の違いは一体どのような違いになって現れるのでしょうか? それは前述したような、退職の意思を撤回する際に現れてきます。退職の意思を撤回できるのは「退職願」だけで、「退職届」では退職を撤回できないのです。つまり、「退職願」は「退職を希望していることを表明する」もので、「退職届」は「退職への強固な意志を表明する」ものなのです。

辞表と退職願・退職届の関係

テレビドラマなどでは「辞表」を上司に提出することが多いですが、この場合の辞表は退職願または退職届に相当します。つまり、「辞表」として書くのが退職願か退職届で、退職願や退職届に「辞表」と書いて提出するのは間違っているのです。「辞表」を出すのは、取締役などの会社運営に関わる重役や公務員なのです。

退職願・退職届の書き方とは

求職活動する際には履歴書や職務経歴書を書式に従って書かなければならないように、退職する際にも書式に従って退職願や退職届を書かなければなりません。履歴書は、文具店などで購入できる専用の用紙がありますが、退職願・退職届の場合はどうすればいいのでしょうか?

退職願・退職届は便箋で充分

実際のところ、退職願や退職届は専用の用紙は必要ありません。文具店で売っているような便箋で充分です。筆記用具は、正式な書類として扱われるので黒いボールペンを使わなければなりません。万年筆などでも構いません。つまり「日付などの文面を消しゴムで消せない筆記用具」を使う必要があります。

退職願と退職届の書式

基本的に退職願と退職届は、同じ書式で書いてしまって構いません。退職願・退職届は縦書きが基本になります。まず、一番右の行には「退職願」または「退職届」とやや大きめに書きます。二行目には下の方に、書き出しとなる「私事」または「私儀」と書きます。一行ほどあけたら、いよいよ本文です。本文は退職願の場合、「このたび一身上の都合により、来る平成○○年△月××日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」と三行ほどに渡って書き込みます。退職届の場合は、「揺ぎ無い退職の決意」を表すためにも断定形で書きます。なので、退職届の本文は「このたび一身上の都合により、来る平成○○年△月××日をもって退職いたします」となります。本文に続いては、「退職願・退職届を提出する日付」、「自分の所属」「自分の名前」をそれぞれ改行して書き、自分の名前の下に判を押します。自分の名前はやや下方に書きます。一行空けて、「会社の正式名称」「社長の名前」を書きます。このとき、社長の名前は自分の名前より上に来るように書きましょう。

退職願・退職届を出すときは

きれいに書き上げた退職願や退職届は、便箋のまま提出するわけには行きません。三つ折りにして、封筒に収めて提出しましょう。封筒の表側には大きく「退職願」または「退職届」と書き、裏側には自分の所属する部署と自分の名前を書き込みます。退職願・退職届を封筒に収めたら糊付けして、上司に提出しましょう。