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退職ナビゲーター

退職と書類

会社に退職願や退職届を提出しても、書類を書く必要が無くなったわけではありません。退職後に、役所やハローワークに提出しなければならない書類や会社を円満に離籍するための書類などを書かなければならないのです。では、退職が決まった後に関わってくる書類にはどのようなものがあるのでしょうか?

退職と書類について

退職願や退職届を出せば、退職のための手続きが全て終わるというわけではありません。退社のために行う手続きは、勤めている会社だけでは完結しないのです。また、雇用者である会社側からも、退職する社員に誓約書を書かせる事例が多くなっています。

会社が書かせる退職時の誓約書

殆どの場合、会社は退職者に誓約書を書かせます。文面には、「○年間は同業種に就職しない」「会社で知りえた情報を漏らさない」「退職後に当社に損害をもたらす行為を行った場合、損害賠償を請求されたら従う」などの、退職者に重い責任を感じさせる文章が並んでいます。これらの条件は、会社の利益を守ることを目的としたものであると同時に退職者の持っている能力や技術が同業他社に渡ることを防ぐためでもあるのです。

退職時の誓約書の効果

このような誓約書には、法的な効果はありませんが民法上では念書として機能します。つまり、書いても書かなくても退職者には何の影響は無いのです。しかし、「書かなければ辞めさせない」「署名しなければ離職票を渡さない」と強要してくる会社も中にはあります。ただ、強要して書かせた念書は法的には効果を持たなくなることもあわせて覚えておくべきでしょう。

なぜ誓約書を書かせるのか

では、なぜ会社は退職者に会社の利益になるような文章を書かせるのでしょうか。基本的には、会社にとって重要な情報が外に漏れるのが怖いからです。この場合の「会社にとっての重要な情報」は、会社が今関わっている仕事の内容や研究している内容、別の企業との提携、サービス業を運営する上でのノウハウなど多岐にわたります。こういった情報が外に漏れれば、同業他社に真似されて本来得るはずだった利益を損失してしまうことにも繋がるからです。しかし、中には「再就職後でも会社のために無給で尽くさなければならない」といった法的に認められない項目を誓約書に盛り込む会社もあるようなので、注意が必要です。

退職後の手続きのために必要な書類

会社が提示した誓約書を納得の行く形でクリアしたら、次は退職後の手続きに必要な書類を会社から受け取ることになります。これらの書類が無いと、失業給付金を受け取れなくなる上に、再就職した時にいろいろと面倒なことになってしまいます。

雇用保険被保険者離職票

俗に「離職票」と呼ばれる「雇用保険被保険者離職票」は、雇用保険加入者が離職したことを証明する書類です。離職票は退職後にハローワークで雇用保険給付手続きに必要になるので、離職票がないと、失業給付金が受け取れなくなります。離職票は二枚あり、それぞれ「退職前にもらっていた給与額」「失業給付金の振込先」などの必要事項を記入しておきます。

厚生年金手帳

厚生年金は、民間企業の労働者が定年後に受け取ることができる年金です。年金手帳は入社時に作成されます。次の会社でも必要になるので、退社時に忘れずに受け取るようにしましょう。

健康保険資格喪失証明書

退職した被雇用者は、必ず国民健康保険などの健康保険に加入しなければなりません。健康保険への再加入の手続きの際には、雇用先から受け取った「健康保険資格喪失証明書」が必要になります。

源泉徴収票

基本的に、所得税は給料から源泉徴収されています。取りすぎた分は年末調整で戻ってくるわけですが、会社が変われば給与額も変わってきます。なので、退職先から源泉徴収票を受け取る必要があるのです。

ケガ・病気で退職する場合

ケガや病気で退職する場合、就業できない期間が長くなるため失業給付金ではなく傷病手当金を貰うことがほとんどです。ただ、2007年4月からの法改正によって健康保険の任意継続者は退職後の傷病手当金の給付が受けられなくなるので、退職して健康保険を打ち切る前に傷病手当金を受け取る手続きをしておきましょう。ケガや病気で退職することになっても、自己都合退職・会社都合退職・定年退職と同じ様に離職票・厚生年金手帳・健康保険資格喪失証明書・源泉徴収票などの書類が必要になります。