退職ナビゲーター

病気・出産・介護の場合

年老いた親や祖父母を介護する必要が生まれた場合、会社を辞めてでも介護しようとする人もいます。こういった場合、退職者はどのような処置を講じればいいのでしょうか。また、人間、生きている以上は絶対にケガや病気に悩まされます。健康保険の範囲内で1ヶ月もかからず治る程度のケガや病気ならばまだしも、臓器移植が必要になるような大ケガや病気になった場合、入院期間は1年を越えることは珍しくありません。

病気・出産・介護の場合

男性であれば病気やケガが、女性であれば病気・ケガに加えて妊娠・出産が、さらには介護が理由となって退職しなければならない事態に遭遇することは十分にありえます。理解のある会社ならば、休職で治療に専念させたり出産・育児休暇を整備してあったりしますが、どうしても会社を辞めなければならない場合もあるのです。

入院や出産や介護と退職の関係

労働基準法では、病気やケガでの入院・妊娠または出産・家族を介護する必要が生じた被雇用者を一方的に解雇することは禁止されています。ですので、たとえ就業規則や雇用契約で明記されていても、被雇用者は安心して入院・出産・介護が出来るのです。一方妊娠や出産、その後の育児のために退職を選択する人も中にはいます。

病気やケガをした場合

雇用保険に加入していて退職した場合、保留期間をおいて失業給付金が払われるようになっていますが、実はこの失業給付金は「採用されたらすぐに働ける状態」でないと払われないという性質を持っています。つまり、病人やケガ人は失業給付金を受けられないことになります。しかし病気やケガで入院していても、家賃や食費などの生活費は必要になってきます。なので、病気やケガで入院した人には失業給付金が払われない代わりに「傷病手当金」が給付されるようになっています。

傷病手当金とは

傷病手当金は、病気やケガで退職した人のための失業給付金であると考えて差し支えありません。傷病手当金は、一日あたり「平均給与日額の6割」が給付開始から1年6ヶ月に渡って支払われます。傷病手当金は健康保険から支払われるので、雇用保険とは手続き先が違うのですが、失業給付金よりも長い期間にわたって貰えるのが長所であるといえます。

傷病手当金が給付される条件とは

傷病手当金は、「私用中の病気やケガに対して支払われる」ことになっています。仕事中のケガなどの場合は労災に認定されるためです。傷病手当金は、「就業できない状態であること」「三日間連続で欠勤していること」「就業できない間収入が無いこと」の三つの条件を満たしていると給付資格が与えられます。この条件のうちの「連続欠勤した三日間」は、傷病手当金の準備期間とみなされ4日目から給付が受けられます。

傷病手当金を受け取るには

傷病手当金は、医師によって作成された「就業不能証明書」と会社が作成した「休業証明」をそろえて、必要事項を記入した「健康保険傷病手当金請求書」を近くの社会保険事務所に提出します。医師と会社からの証明がそろっていれば、まず大丈夫です。傷病手当金は「一つの症例につき1年6ヶ月」なので、病気やケガが再発した場合は最初の給付日から起算して1年6ヶ月間の間なら何度でも受け取れます。もし、不安があるのであれば健康保険事務所に問い合わせましょう。

妊娠・出産の場合

女性にとって、妊娠・出産は結婚以上の人生のイベントであるといえます。しかし、妊娠初期なら平常どおり就業できても、日に日に大きくなってくる赤ちゃんを抱えたまま就業することに不安を感じる人も少なくありません。最近は夫婦共働きの家庭も多くなっていますが、収入が減少傾向にあるため女性は妊娠中にも一定の収入を確保しなければならない状況にあるのです。

生まれてくる子供のための「出産育児一時金」

妊娠している本人または配偶者が健康保険などに加入して掛け金を支払っている場合、「出産育児一時金」が給付されます。出産育児一時金は、子供一人当たり35万円が支給されます。この出産育児一時金は、生まれた子供の出生届を出していなければもらえないので、出生届を出したらすぐに届け出ましょう。もしも、出産育児一時金をもらえる資格があるのに提出をし忘れていても、子供が生まれて二年間は提出が有効なのでなるべく早めに提出しておきましょう。

産休中の保障「出産一時金」

出産育児一時金は、母親自身が働いている・働いていないに関係なく健康保険に加入していればもらえるお金ですが、「出産一時金」は自分で働いていて産休中であるお母さんだけがもらえる一時金です。

出産一時金を貰える条件とは

出産一時金は、「母親が働いていて健康保険に加入して一年以上で退職から半年以内に出産した場合」または「健康保険を任意継続し、継続期間中に出産した場合」にもらえます。出産一時金は、平均日給の6割を産前42日・産後56日の計98日分に渡ってもらえます。雇用保険の失業給付金とほぼ同等の期間にわたって貰えますが、あくまでも「自分の名義で健康保険に加入している」ことが最低限の条件になっているので注意しましょう。

介護の場合

最近は、老人介護ビジネスが発展してきたこともあって良質の介護を受けやすくなってきているといえます。しかし、毎日のように介護してもらうと高くつくのでどうしても日常生活は家族の支援が必要になってしまいます。そのため、家族を介護するために早期退職するという人も増加傾向にあります。

介護中の休業を保障する「介護休業給付金」

家族の介護のために会社を休まざるを得ない人のために用意されているのが「介護休業給付金」です。介護休業給付金は、雇用保険に加入していて「介護休業し始めた日から遡って二年間の間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上ある」こと、「介護対象が対象者の配偶者・子供・父母、対象者の扶養家族で同居している祖父母・兄弟・孫である」時、給付資格を満たします。

介護休業給付金を受け取るには

介護休業給付金は被雇用者である対象者ではなく雇用者である事業主が手続きを行なわなければなりません。対象者は事業主に介護休業がいつからいつまでになるのかを明文化しておく必要があります。また、一人の介護対象につき最長で93日分しか保障を受けることが出来ません。介護給付金は、介護休業開始6ヶ月前からの平均給与の60%を受け取ることが出来ます。