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退職と解雇

退職と解雇とはどのようなものなのでしょうか?バブル崩壊によって日本に訪れた「終身雇用制の崩壊」は、日本全国の被雇用者に、何時いかなる形での退職、または解雇される可能性があることを知らしめた現象であったといえます。しかし、退職や解雇はバブル崩壊によって発生したものではなく、それ以前から存在していた制度です。

解雇と退職を知る

物事には、必ず「始まり」と「終わり」があります。そしてそれは、会社と従業員の雇用関係にも同じことが言えます。始まりが雇用契約で、終わりが解雇または退職なのです。しかし、解雇と退職は、同じ雇用関係の終わりであるにも関わらずその性質には大きな隔たりがあるのです。

解雇と退職の違い

「雇用者と被雇用者の間に交わされた労働契約を、有効期限まで継続することなく途中で打ち切る」という点において、解雇と退職は同じものであるといえます。しかし、解雇と退職はそれぞれ主となる立場の違いによって大きくその性質が違ってくる行動であるといえます。「解雇」は、雇用契約における雇用者が執行できる権利で、「退職」は雇用契約における被雇用者が行使できる権利なのです。

解雇・退職の最低限の条件とは

しかし、解雇も退職も簡単に行使できる性質のものではありません。会社側は労働基準法などの労働者の権利を守るための法律に従って、正当な形での解雇を行わなければなりません。退職する被雇用者も、自分が抱えていた仕事を会社に残っている人間に引き継がせておかなければなりません。いくら退職が労働者の権利であっても、会社に損害を与える形で行われてはいけないのです。もし、退職者が在職していた会社に損害を与える形で退職したなら、損害賠償請求が行われる可能性があるのです。つまり契約が終了するときは、後を引かないように整理しておくべきなのです。

解雇・退職の理由とは

解雇するにしても退職するにしても、そこには相応の理由があるといえます。たとえば、会社に損害を与えた社員がいたとします。その損害の大きさによっては、この社員は解雇されるに十分な理由を会社に与えたと解釈することが出来ます。実家が自営業の社員がいて、家業を継がなければならない事情が出てきたとします。この社員が、「直ちに会社を退職して家業を継ぐ」という選択肢を選んだ場合、雇用者である会社には退職届を受け取る必要があります。このように、解雇や退職にはそれなりの理由が必ず付いてくるのです。

健康上の理由で退職しなければならない時

現代は医学の発達のおかげで、一時は「不治の病」と言われた数々の病気も完治することが出来るようになっています。しかし、治療期間を短く出来たわけではないので、一度入院すると数ヶ月は出社することが出来ないのもざらです。そのため、症状の重さによっては退職した上で入院して、治療に専念するケースも少なくありません。

妊娠した場合の退職は

現在は、男女雇用機会均等法などによって女性も男性と同じく管理職に就くことも珍しくなくなっています。しかし、男性と女性の差は仕事の能力ではなく生物としての機能にあるといえます。女性の場合、子供をお腹の中で十月十日育てる能力があります。妊娠初期の場合、ある程度の仕事を行うことは難しくありませんが妊娠6ヶ月を越える頃には安静を必要とするようになります。この時期に差し掛かった女性は、買い物に出るだけでも重労働になってきます。ましてやフルタイムの勤務となると、女性の負担は相当なものになります。

雇用契約上での妊娠した場合の扱い

かつては女性を雇用する場合、「結婚または妊娠した場合は退職しなければならない」という一文が契約書面に記されていたことは珍しくなかったようです。「女性は結婚したら家庭に入らなければならない」という考えが普通だったからです。しかし、女性の権利運動の結果、女性が不利になる雇用契約は男女雇用機会均等法によって禁じられるようになりました。しかし、雇用状況が改善された現代では、会社側よりも女性の方が妊娠後の退職に肯定的であるといえます。子供を育てるという行為は経験者に言わせれば、「会社勤めよりも大変な仕事である」といいます。現代では自分の持つパワーを子育てに注ぎ込みたいからこそ、会社を辞めてしまうことも珍しくないのです。

在職中に死亡した場合

現代医学は目覚しい発展を遂げたとはいえ、病が膏肓に入れば医者にも手が付けられなくなることは珍しくないといえます。退職の手続きなどを取らないまま、病気に倒れてしまったり、交通事故で帰らぬ人となったりした場合、遺族は葬儀だけでなく会社との間の手続きなどもしなければならなくなるのです。